Tシャツ#73
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「ただいま、フォー」
「フォー!」
カイトが家に辿り着くと、真っ先にフォーが迎え入れてくれた。
「ごめんな、フォー。あんまり構ってやれなくて・・・文化祭が終わったら遊ぼうな」
「フォー♪」
カイトは、今まで構ってやれなかった分、フォーとじゃれあった。
・・・・・・。
「ただいま」
「お帰り、カイト。もうすぐご飯だから手を洗って着替えてきなさいね」
「はーい」
カイトは急いで洗面所で手を洗って自分の部屋に戻って着替えた。
・・・・・・。
「いただきまーす」
夕飯はシチューだった。
「文化祭の準備は上手くいってるの?」
「うーん・・・ギリギリかなぁ・・・?」
「明日も早いから、早く寝なさいね」
「はーい」
・・・何気ない会話、どこの家にでもある風景だった。
・・・・・・。
・・・。
カチャ。
「さて・・・」
風呂から上がり、自分の部屋に戻ったカイトはゆっくりベッドに腰掛けた。
「・・・・・・」
ふと、カイトは今日会ったミナギの事を考えた。
ミナギの命を救ってくれた、大切な人・・・自分と同じ年のはずなのに・・・
誰よりも強い意志を持ってる・・・
絶対に、会えるといいな・・・ミナギの大切な人・・・
「・・・・・・」
と、カイトは話をしてる途中での心の中の引っ掛かりが気になっていた。
「ミナギ・・・かぁ・・・」
ふと、カイトはミナギの名前を何度となく言ってみた・・・
幾度となく心に引っかかるような感じ・・・いつの間にかカイトは、小さい頃に一緒に遊んだ事のある女の子と影を重ねていた・・・。
「そんなわけないか。ミナギとは初めて会ったんだし・・・」
そう考えている途中で、カイトは段々と睡魔に襲われてきたので、明かりを消して布団に潜った。
「おやすみ・・・」
辺りは静寂に包まれた。
・・・・・・。
・・・。
(・・・・・・に・・・・・・い・・・・・・)
(・・・の・・・に・・・おい・・・・・・で)
「・・・・・・」
(・・・たし・・・・・・の・・・とこ・・・・・・おいで・・・)
「・・・・・・」
(・・・たし・・・の・・・ところ・・・に・・・」
「うう・・・」
(・・・わたしの・・・ところ・・・)
「・・・!?」
誰かが呼んでる?・・・意識が遠くなりかけて、不意にカイトは目が覚めた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
久しぶりの不快な感覚だった。
「う・・・げほっ、げほっ・・・」
カイトは胸を押さえながら、リュックから薬を取り出して一粒飲んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・」
辺りはまだ薄暗く、まだ夜は明けていなかった・・・。
「一週間か・・・何とか保った方かな・・・?」
カイトは、胸が苦しくなったら薬を飲む、そんな生活をあの日から続けていた。
そう・・・あの日から・・・。
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こんばんわです><
前回からちょっと間が空いてしまいましたが(汗
今日もデザエモンのゲーム制作をしました。
今回は自作の方を先に進めました。
ボスの着色に約3時間程・・・それで出来たのは1体と2分の1(ぇ
「mamimu-」はちっこくてかわいいっぽい(?)系を目指しているのでなるべく配色は派手にならないようにしたいです・・・><;
とりあえず・・・
あと、1.5体でボスの着色は終わるので明日辺りでも気合入れて頑張りたいです><
まぁ・・・まだザコ系(1体も出来てない(汗)、背景(1つも手を付けてない(爆)が残ってますが・・・orz
もちろん、合作の方も頑張りまっす・・・orz
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「あっ、そーだ、今度の土日にその文化祭をやるから遊びに来てよ。せっかく、こうして知り合えたんだし・・・どうかな・・・?」
カイトはダメ元でミナギを誘ってみた。
・・・ほんの少しして・・・
「うん、絶対行くから」
カイトの急な誘いにミナギは喜んで返事した。
「楽しみにしててよ。この町一番の秋のイベントだから」
「うん、期待してるね」
カイトはふと、空を見上げた。少し赤み掛かった空が今までの時間の経過を表していた。
「もうこんな時間かぁ・・・帰ろっか、ミナギ」
「え、文化祭の準備はいいの?カイト・・・」
「まぁ・・・良くないけどね、もう今から行っても何も出来ないだろうし・・・それに、女の子を一人に出来ないしさ」
カイトはミナギの反応を待った。
・・・・・・。
「うん、ありがと。私の家はここから近いけど、今日はカイトと一緒に帰るね」
ミナギは、少しだけ照れていたみたいだった。
・・・・・・。
ミナギはカイトの隣を歩き始めた。
「何だか・・・前からこうしてカイトと一緒にいるみたいだね」
「うん、そうだね。今日初めて会って話したのにね」
初めてなのに、どこか懐かしい・・・二人はそんな感覚を覚えていた。
「あっ、そういえば・・・」
「え、なぁに?カイト・・・」
カイトは、ふと気になった事をミナギに聞いた。
「ミナギって今、何年生?・・・高校生なんだよね・・・?」
「うん。今、私17歳だから・・・」
「そっか・・・じゃ、俺と同じ2年生だね」
「あっ・・・・・・」
カイトのその言葉に、ミナギは言いにくそうに話始めた。
「・・・でも、カイトと同じ学年じゃないと思うよ」
「え?・・・どうして?」
「私・・・病気で小学校の時、休みがちで・・・その時に出席数が足りなくて・・・」
「あっ・・・」
カイトは肝心な事を忘れていた・・・ミナギは病気がちだった事を・・・。
「いや、その・・・ごめん。気付いてやれなくて・・・」
「ううん、気にしなくても大丈夫だよ。病気は男の子のおかげで今はもう完治したし、学年が違うといっても一年だけだし・・・」
「じゃ、高校1年なんだね、良かった・・・」
カイトはつい、ほっとしたような言い方をした。
「え・・・?」
「あ、いや・・・せっかく知り合えたのにミナギが中学生だったらあまり会えないような気がしてて・・・」
カイトは、少し照れを隠すように早口で話した。
「えへっ、通うのは少し先だけどよろしくね、カイト」
ミナギはカイトの手を握った。
・・・・・・・・・。
「今日は本当にありがと、カイト。私の話を聞いてくれて・・・本当、気持ちが楽になったよ」
カイトとミナギは家の前に立っていた。
「話してるミナギが何だか辛そうに見えたからちょっと心配だったけどね・・・」
「でも、聞いてもらう方がいいかな、私は・・・黙ってる方がかえって辛いし・・・」
そんなものなんだろうか・・・と、カイトは思ったが、ミナギの飾りのない笑顔を見てそう信じる事にした。
「それじゃ、ミナギ」
「うん、カイト・・・またね」
ミナギに別れを告げて、カイトは再び空を見上げた・・・さっきまでは赤みを帯びていた空はあっとゆう間に星空へと変わっていた。
「さてと・・・」
カイトは、少し早足で家路へと急いだ。
・・・・・・。
・・・。
#1ー空色~そらいろ~ー・・・end.
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「・・・・・・」
カイトはミナギの話を聞いてるだけで、まるでその場所に居るかのような感覚を覚えていた。
それはまるで・・・
「・・・それで、その男の子はどうしたの?」
「辺りも暗くなりかけて、一人になりたいって周りの人に言って・・・ボーっと窓の外を見てたの。そしたら、男の子が小さなビンを持って戻ってきて「薬だよ。これを飲んで元気になって」って私にくれて、白く光ってて凄く綺麗だったよ・・・熱で記憶が曖昧だったのに・・・そこは、はっきりと覚えてたの」
白く光る、薬・・・
「白く光る薬・・・その男の子はどこから持ってきたの?」
カイトはふと、気になる事を聞いた。
「後から聞いたら、親戚の人から分けてもらったんだって。それで、その薬を飲んだ瞬間に熱が嘘みたいに引いちゃって・・・次の日、お医者さんに見てもらったらね「もう大丈夫だよ」って言ってくれたの。周りの大人達は「奇跡だ」って驚いて」
「一瞬で・・・?」
カイトは驚きを抑えながらミナギに聞いた。
「うん、とっても不思議な感じで・・・体全体が軽くなってゆくのが分かったの」
「・・・・・・」
カイトはふと、医者も手に負えない病気が何で男の子の持ってきた薬で治ったのだろうと思った。
「・・・・・・あ」
カイトには思い当たる事があった。医者でも治せない病気さえも治してしまう奇跡の薬・・・
「・・・カイト?」
「え?」
「どうしたの?何だかボーっとしてるよ・・・」
「え?いや、何でもないって。ただ・・・」
「ただ・・・?」
「その男の子の親戚さんがよくそんな凄い薬を持っているなぁ・・・って、驚いちゃって」
カイトはそうミナギにそう話した。
「うん、私も。その男の子に出会えた事も奇跡だって思うし・・・こうして元気に走り回れるのもあの男の子のおかげ・・・本当に感謝してるんだ」
「ああ、そうだね。その男の子がいなかったら、こうしてミナギに会う事もなかったしね」
「えへ、そうだね。・・・でも、カイトって何だかあの男の子みたい」
「え??そうかな・・・」
ミナギが笑顔でそう話すと、カイトは少しだけ照れたように空を仰いでいた。
「うん、微かにしか覚えてないけど・・・何となくそんな感じだったよ・・・」
「はは・・・俺たち今日会ったばっかりなのに・・・」
「えへ、そうだね」
初めてなのに、何だか懐かしいような・・・不思議な感覚だった。
・・・・・・・・・。
少しして、カイトから話し始めた。
「それで、その男の子とはその後、どうしたの?」
「それから1週間後に私が別な町に引っ越す事になっちゃって・・・」
ミナギは少し、淋しそうな顔でカイトに話した。
「それでその男の子と別れたんだ・・・」
「うん。せっかく友達になれたのにって、泣いちゃって・・・そしたら男の子がね「この町にずっといるから・・・この町で君を待ってるよ」って言ってくれて・・・私、きっとこの町に戻るからって決めたの」
ミナギはどこか強さを秘めた目でカイトに話した。
「その男の子に会えるといいね」
「うんっ。・・・大分時が経っちゃったけど・・・」
ミナギは、少し淋しそうに話した。
「ミナギはその男の子が住んでた場所って分かる?」
カイトはとりあえず、ミナギに見つかるきっかけを作った。
「・・・私、その男の子と決まった場所で待ち合わせをしてそこで別れてたから・・・その男の子の家・・・知らないんだよ・・・私」
「あ・・・」
いきなり手がかりを失ってしまったようだった。
「うーん・・・せめて名前を思い出せればいいのにな・・・」
「・・・うん、そうだね・・・。何で私、忘れちゃったんだろうって・・・」
カイトとミナギは、少し途方に暮れていた。
「まぁ、きっとその内に思い出すよ。ミナギが大切に思ってる男の子だったら絶対に」
「うん、そうだね。私の命を救ってくれた恩人で友達だもんね」
カイトの言葉にミナギは元気をもらったように、笑顔で交わした。
・・・・・・。
カイトが空を見ると、もうすぐ夕日も消えかかろうとしていた・・・。
「わぁ・・・もうこんな時間かぁ・・・」
「うん、そうだね。話をしてたらあっとゆうまだね」
「うーん・・・」
カイトは、少し参ったなって感じで髪の毛を掻いていた。
「えっ、どうしたの?カイト・・・」
「えと、実は今日学校の文化祭の準備が別校舎であったんだけど・・・」
「あ・・・ごめん、カイト。私の話が・・・」
ミナギがそう言おうとして、カイトは気にしないでと言うように首を横に振った。
「いや、いいんだミナギ・・・。昨日もここでミナギを見かけた時から話し掛けようと思ってて・・・」
「昨日から見てたんだ・・・やっぱりおかしいよね・・・二日も一歩も動かずに空に向かって願いをかけてるなんて」
ミナギは少しだけ照れたような感じで話した。
「ううん、別におかしくないよ。会いたい人の為に願う事はとても大事だし、それにミナギが願ってる姿に少しだけ見惚れていたし・・・」
「えへっ、ありがと・・・カイト。何だか嬉しいよ」
カイトの思いがけない言葉にミナギは思わず照れているようだった。
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こんばんわ。です><
近場にROUND1ってゆうアミューズ施設がある事を発見。自転車で約10分くらいでしょうか・・・??
ROUND1って実際にどんな所なのかなって思い行って来ました。
そこは音ゲー大国かってくらいの音楽ゲームの筐体がズラリと(ぉ
ギター&ドラム、ⅡDX,ポップンが各3台、太鼓の達人が2台、オマケにダンスダンスが1台と殆ど並ぶ事なく練習のし放題です(ぉ
結構大きなアミューズ施設なのに駅から少し離れた場所にあるせいか、遊びに来てる人が少ないような気が(ぉ
自分の部屋からだと溝口駅よりも近い場所だし、個人的にはほとんど並ばなくて済むのでわりと好都合だったりしますが(ぉ
あんまし並ばなくて済むのをいいことに集中的にやってきました。
今現在のスキルは・・・
ギター・・・1077.11
ドラム・・・1042.21
くらいです・・・(^^;
今現在はギターの方を中心に練習中です。
プレイ回数は減りましたが、ポップンとⅡDXもやってます。
ⅡDXの方はやっとsigsig(kors k)とfour-leaf(Sis Bond Chit)のHYPERがクリア出来ました。
ただ、時々指を強く押しかけてしまうせいか、突き指しかけてます(ぇ;
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・・・・・・・・・。
・・・どれくらいの時間が経ったのだろうか?
カイトは文化祭の準備に行く事を忘れてただ、ミナギのそばにいた。
ただ、何をするわけでもなく。
・・・・・・。
・・・しばらくして、カイトから話し始めた。
「ミナギ、少しは落ち着いた?もう少しこのままいようか?」
カイトはミナギに静かに話し掛けた。
「うん、ごめんね・・・カイト。もう大丈夫だから」
「それで、その男の子は?」
「「ちょっと待ってて」って、私に言ってどこかに走って行ったの・・・」
「それで、ミナギはその男の子を待ってたの?」
・・・少しの沈黙の後、ミナギは再び話し始めた。
「うん。しばらくして、その男の子がアイスを買ってきて「ここのアイス凄くおいしいから」って私にくれたの」
「うん・・・」
カイトは無理に話を進めようとはせずに、ミナギの気持ちが落ち着くのを待った。
「私、その男の子に「どうして私に構うの?私、もうすぐ死ぬんだよ?私、もうすぐここからいなくなるんだよ?」って言っちゃったの・・・」
女の子が言うにはあまりにも辛く、痛々しい言葉だった。
「・・・・・・」
カイトは、今にも泣き出しそうなミナギの頭をそっと撫でた。
「ぐす・・・えへっ、ありがと・・・カイト。何だか落ち着いたよ」
くすぐったかったのか、ミナギは少しだけ頬を赤く染めていた。でも嫌ではなさそうだった。
「そしたら、その男の子がこう言ったの。「・・・笑って欲しいんだ。君に笑って欲しいいから・・・君が泣いてたら、周りにいる人が皆、悲しくなっちゃうよ・・・自分にはこんな事しか出来ないけど・・・君の笑顔が見たい・・・ダメ・・・かな?」って・・・それを聞いて、こんな私なのに・・・いいのかなって、何だか今まで強がってた事が馬鹿馬鹿しくなっちゃって・・・」
少しだけ、ミナギが笑った・・・カイトはそう思った。
「それから、その男の子とはどうしたの?」
・・・さっきまで心地よく吹いていた風が、また静かに止んだ。
「それからね、その男の子とね色んな所に連れてってもらったり、美味しいものを二人で食べたり・・・今まで落ち込んでいたのが嘘みたいで・・・」
「ミナギはその男の子から色々なものをもらったんだね。笑顔とか」
「うん。本当に楽しかったよ。私が病気だって事を忘れさせてくれる位に」
ミナギはとても嬉しそうな顔でカイトに話した。
「でも、それでミナギの病気が治ったの?その男の子に笑顔や元気以外にもらったのって・・・」
カイトは、不意にミナギの病気の事が気に掛かって聞いてみた。
「・・・それでも、私の病気は消えてくれなくて・・・ある日私ね、高熱を出しちゃって、もうすぐ私・・・死ぬんだって・・・」
「・・・ミナギ」
カイトは、ミナギの震える手をそっと握った。
「大丈夫?ミナギ、もう少しこうしていようか?」
「うん、もう大丈夫、大丈夫だから・・・」
カイトは本当に大丈夫なのか心配だったが、ミナギがそう言ってるのだから信じてみることにした。
「意識も曖昧になって、男の子がね私に何度も話し掛けてくれるのに何にも答えられなくて・・・」
カイトは何て言葉をかけていいか分からなかった・・・。
「でも、なぜか気持ちが楽だったよ。今までは、消えてしまうからって人の目さえも見れなくなってて・・・」
・・・ミナギは少し頭を下げて、小さく息を吐いた。
「そしたら、男の子がね「君を死なせない!君の笑顔が見たいから」って、病室を飛び出して行ったの」
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「ミナギ・・・」
ふと、頭の中でその名前を響かせてみた・・・。
・・・昔、どこかで・・・
「カイト・・・?」
「・・・え?」
「どうしたの?急に黙っちゃって・・・」
「え・・・ううん、何でも」
カイトは気のせいと思い、話を進める事にした。
「ただ、ミナギはここで何をしていたのかなって・・・」
「私・・・?」
少しの沈黙の後、ミナギはカイトに話し始めた。
「空に向かって願いをかけてたの」
心地よい風が、一瞬だけ通り過ぎた。
・・・願い・・・
「願い、聞いてもいいのかな?」
「うん、いいよ」
二日も何を願っていたのだろう・・・?
カイトは少なからず気になってた。
・・・・・・・・・。
ミナギは、少し息を吸い込んでから話し始めた。
「この町で、私の大切な人に再会できますようにって」
大切な人・・・カイトの頭の中で少しだけ鳴り響いた。
「大切な人・・・誰か聞いてもいい?」
少しの沈黙の後、ミナギは顔を上げて話した。
「・・・私の命を救ってくれた人」
「え・・・命を・・・救った・・・?」
ミナギのその言葉にカイトは胸がズキンとした。
「うん。・・・私、消えてしまう命だったの。医者がお姉ちゃんに話してたのを聞いちゃって・・・もう私、死んじゃうんだって・・・」
「え・・・」
一瞬、時が止まったような感覚に襲われた。
ミナギはその場に座り込んで、再び話し始めた。
「それで、何もかも嫌になっちゃって・・・医者の言う事も聞かずに外に出てたの・・・」
「その・・・ごめん。やっぱり聞かない方が良かったかな・・・?」
カイトは、ミナギの聞いてはいけない過去を聞いてしまったようで、その反動で謝っていた。
「ううん、大丈夫。話しても平気だから」
「・・・・・・」
ミナギは少し動揺していたカイトに笑顔でそう話した。
「もう死んじゃうからって・・・誰の顔も見たくないと思ってた時に・・・出会ったの」
「命の恩人に?」
ミナギは静かに頷いた。
「名前は思い出せないけど、私と同じ年・・・だったと思う・・・男の子で」
「同い年・・・?」
カイトは大人が助けたのだと思ってたので、同じ年と聞いて驚いていた。
「その男の子がね、私の顔を見て凄く悲しそうな顔をして「どうして泣いてるの?」って、言ってくれて・・・」
ミナギはほんの少し涙目になりながらも話を続けた。
「その時に私、泣いてるんだって初めて気が付いて・・・でも、その男の子に構わないでって・・・冷たく言っちゃったの・・・」
「それで、その男の子はどうしたの?」
カイトは静かに尋ねた。
「それでも私のそばを離れようとしなくて、心配そうな顔をしてみてたの。それで・・・もうすぐ私が死ぬって事をその男の子に話したの・・・」
・・・止んでいた風が静かに吹き始めた。
カイトは、痛々しそうに話してるミナギを見ていられなくなり、一瞬目を逸らしそうになったが、一番辛いのは話してるミナギ自身なんだと・・・。
カイトはミナギの隣に座った。
「ミナギ、ゆっくりでいいよ。気持ちが落ち着いてから話していいから・・・」
カイトは、今にも泣き出してしまいそうなミナギにそっと話しかけた。
「・・・うん。ありがと、カイト」
ミナギは少しだけ笑ったように見えた。
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~ここは、人間とドラゴンが共存する世界。これはとある大きな町で起こった歴史のページにも載らない、小さな物語である。~
・・・・・・・・・。
「それじゃ母さん、行って来るね」
「ああ、気を付けてね」
澄み渡る空の下、一人の少年が少し駆け足で出て行った。
「フォー、行って来るね」
「フォー!」
ドラゴンのフォーにも挨拶を交わし学校へ・・・。
「やぁ、カイト君今日も元気だねぇ」
「事故には気を付けてね」
「ボーゥ」
「はい、行って来ます」
少し落ち着いた様子の少年、彼の名前はカイト。
・・・・・・・・・。
「そんじゃ、四時に別館で」
「ああ、分かった」
風が止んでいた。
学校では、約1週間後に迫っていた文化祭の準備に追われていた。
「さて、一旦荷物を置いて・・・」
広い草原を出た所で、人の姿が見えた。
それは一人の女の子だった。
少し背丈は小さく、さり気なく見て少しだけ幼げに見えた。
(見た事のない女の子だなぁ・・・引っ越してきたのかなぁ・・・?)
カイトは急いでいたので、チラッと見てその場を後にした。
・・・・・・・・・。
「じゃ、また明日な」
「ああ」
・・・気が付けば夕日は沈んでいた。
カイトは今朝通った道を少し急ぎ足で帰宅していた。
・・・その時、ふと通り過ぎた時に見かけた一人の女の子がいた。
(あっ・・・)
その女の子は最初に見た場所からあまり動いていないようで・・・。
(何をやってるんだろう?)
その女の子はずっと空を見ているようだった。
カイトは気になりながらもそこから動く事無く、ただ見ている事しか出来なかった。
・・・・・・。
・・・。
(あの子は今日もいるのかなぁ・・・?)
今日も文化祭の準備で、別校舎に向かう途中の道を歩いていた。
いつからか、昨日の姿を探して・・・。
「・・・・・・・・・」
・・・昨日の女の子は立っていた。
その姿はまるで、空に向かって祈りを捧げてるように見えた。
今度は声を掛けようと思って・・・いたのに、また見惚れてしまいそうになってた。
「・・・・・・?」
女の子はふと、カイトの方を見た。
「君は誰なの?」
「!?」
呆然と立っていたカイトは、突然の声に急に我に帰った。
「えーと、君はこの町じゃ見かけないけど、ここに引っ越してきたの?」
少し取り繕う感じでカイトは話し掛けた。
「うん、三日前にこの町に着いたんだよ。」
離れた場所から見てた時は、少し大人びた・・・でももの悲しくもあった。
実際に話してみると、女の子らしく明るい雰囲気があった。
「あ、そういえば自己紹介まだだった・・・俺はカイト。君は・・・」
そう女の子に話し掛けると、嬉しそうな顔で話し始めた。
「私は・・・ミナギってゆうの」
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